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妊娠・出産

思い返せば…?ひとの作業を支援する作業療法士が、自分の作業を疎かにしていた話

2020-04-20

 

こんにちは。作業療法士らみです。

前回(第1回)の記事では、私が妊娠中の生きづらさを身をもって知り、作業機能障害と向き合ってゆく決意をしたところまでお話しました。

【経験談】ママ作業療法士が妊娠中の生きづらさに直面する話【作業機能障害】

  こんにちは。作業療法士らみです。 私は昨年、初めての妊娠・出産を経験しました。 妊娠が分かったときは、幸せいっぱいな反面、不安もかなり大きかったことを覚えています。 産前・産後の経過が良 ...

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それから私は、そもそも妊娠前は健康的な作業をして、幸福に過ごせていたのか?と考えはじめます。

 

らみ
答えは、【NO】でした…。

 

今回は、妊娠1ヶ月前の自分の状況を振り返ります。

 

本記事はシリーズ第2回です。

シリーズ一覧

第1回(はじめに)【経験談】ママ作業療法士が妊娠中の生きづらさに直面する話【作業機能障害】

第2回(妊娠前):思い返せば…?ひとの作業を支援する作業療法士が、自分の作業を疎かにしていた話 ←本記事

 

作業機能障害とは?(未完成記事)

CAODとは?(未完成記事)

 

当時の状況【妊娠発覚1ヶ月前】

ここでは、妊娠発覚1ヶ月前のことを振り返り、妊娠初期に自己評価した記録をまとめています。

作業療法の事例報告風ですが、一般の方にも楽しんでいただけるように書いています。

基本情報・生活歴

らみ、20代女性。

割と完璧主義で、好きなことに没頭しやすい性格。

実家はA市で、当時同県のB市に在住。

(A市とB市間は車で約2時間)

家族

A市在住の夫がいる。

仕事

職業は作業療法士。

学生時代より憧れていた作業療法士(のちの上司)のもとで働くため、大学卒業後に実家を離れ、B市の総合病院へ就職。

当時、作業療法士としてフルタイムで勤務。

職場の人間関係はまずまず良好。

信頼する上司、先輩に自分のやりたい作業療法を後押ししてもらえ、業務内容への満足度は高い(自身の能力に対しては低いけれど…)。

作業療法部門は慢性的な人手不足。

上司の期待に応えたい、と張り切る一方でいろいろプレッシャーあり。

自宅での過ごし方

職場から帰宅すると疲れて寝てしまうか、勉強や発表準備をしていたため、十分に家事や余暇活動を行う時間がない。

休日も疲れがたまっており、昼まで寝ていることが多い。

すきま時間を見つけてちょこちょこTwitterを投稿するのが楽しみのひとつ(Twitterアカウントはこちら)。

奨学金の返済中で金銭的余裕がないこと、自宅キッチンが料理しづらい環境(コンロが一口のみ・冷蔵庫が小さいなど)であることから、食事が出来合いの炭水化物に偏りがちで、栄養バランスがよくない。

趣味

趣味は楽器演奏や友人とのカラオケ、その他創作活動(マンガや小説)。

作業療法の勉強もある意味趣味。

A市の楽団(部活のOB・OG楽団)に一応在籍しているが、個人練習する暇がなく合同練習に参加できていない。

B市は田舎なので市外に出ないとカラオケ店はない。

小学生の頃からマンガや小説をかくことが好きだったが、就職してからは時間がなく、ほとんどできていない。

既往歴

気管支喘息。

半年前に寛解しているが、風邪をひくたびに再発する傾向。

 

らみ
よくも悪くも、作業療法に全力投球ですね…。

 

作業療法評価

私にとって意味のある作業、および作業機能障害の状態を確かめるため、COPMとCAOD1)での自己評価を行いました(妊娠発覚1ヶ月前時点)。

COPM

作業 重要度 遂行度 満足度
夫と過ごす 10
質の高い作業療法の提供 10
作業療法関係のTwitter投稿
バランスのよい食事を作る
楽器演奏
カラオケ
マンガ・小説をかく

memo

表に書いてある「作業」が私にとって意味のある作業です。

「重要度」、「遂行度」、「満足度」それぞれについて、点数が10に近いほどその作業が重要で、うまくできており、満足している状態を示します。

CAOD

素点のみで、簡潔に書きます。

  1. 作業不均衡:24 / 28点
  2. 作業剥奪:12 / 21点
  3. 作業疎外:13 / 21点
  4. 作業周縁化:28 / 42点

 計 77 / 112点

memo

作業機能障害の種類(作業不均衡、作業剥奪、作業疎外、作業周縁化)について、京極 真先生のブログでわかりやすく解説されています。

 

※本来の使い方とは違うと思いますが、今回に限り、当時を振り返るかたちで妊娠初期に回答しています。

考察&まとめ

私は、自身の妊娠発覚後に妊娠中の生きづらさ、作業機能障害に気づき、それらと向き合うことを決意しました(詳しくは第1回参照)。

しかし、そもそも妊娠前の私は健康的に(作業が機能した状態で)生活できていたのかが定かでなかったため、まずは妊娠1ヶ月前の状況を振り返り、整理することにしました。

 

生活歴より、当時の私は日常生活中に「作業療法への従事(仕事)」をより多く行っていたことがわかります。

確かに私は、作業療法によってクライエントの健康や幸福の向上に貢献できることに大きなやりがいを感じており、当時作業療法士として成長することに熱中していたように思います。

 

しかし、COPMの結果より、仕事以外にも料理や趣味活動など重要度の高い作業があるにもかかわらず、それらは満足に行えていませんでした。

当時の生活は、仕事に没頭するあまり、自分にとって意味のある作業がバランスよく行えていない状態(作業不均衡:作業機能障害の一種)であったと考えられます。

 

また、CAODの結果からも、住環境や人間関係等のさまざまな要因(生活歴に記載した以外のことは割愛します)により、私は作業機能障害の状態であることがわかりました。

京極 真先生らによると、健常者の場合、CAODのカットオフ値52点以上で高作業機能障害群と判断する2)ようです。

これらの結果より、私は妊娠前から高作業機能障害の状態だったことがうかがえます。

当時は一人前の作業療法士になることに一生懸命で生きづらさのようなものを感じる余裕がなかったのですが、妊娠してから振り返ってみると、同じ状況で生活するのはしんどいな…と思います。

 

それもあって、妊娠中にポキンとなにかが折れてしまったのかなあ。

今となってはそう思います。

 

らみ
もう少し仕事以外に目を向けていれば、もう少し健康的に過ごせていた可能性はありますね。

 

次回は妊娠初期について振り返ります。

 

参考

1)CAOD特設サイト:寺岡睦の研究室

2)寺岡 睦,京極 真:医療従事者に対する作業機能障害の種類と評価(CAOD)の尺度特性の検証,作業療法 34巻4号,2015,pp.403-413

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