妊娠・出産

作業療法士が小さな命と大きな作業機能障害を授かった話【妊娠初期】

2020-12-13

私が妊娠検査薬を使って陽性を確認したのは、いつもより暖かい冬の日のことでした。

夫とともに産婦人科を受診すると、子宮内に5mm程の胎嚢が存在することを確認できました。

 

まだ実感がわかなかったけれど、私のおなかにいる小さな命の存在はとてもとても大きくて、何に替えても守りたいと思いました。

 

しかし、実のところ、私は不安で胸が押しつぶされそうにもなっていました。

妊娠に気付いた頃には、すでにつわりが始まりつつあったのです…。

 

 

こんにちは。作業療法士らみです。

前回(第2回)の記事では、妊娠が発覚する1ヶ月前の時点で、私が高作業機能障害の状態にあったところまでお話しました。

思い返せば…?ひとの作業を支援する作業療法士が、自分の作業を疎かにしていた話

  こんにちは。作業療法士らみです。 前回(第1回)の記事では、私が妊娠中の生きづらさを身をもって知り、作業機能障害と向き合ってゆく決意をしたところまでお話しました。 それから私は、そもそも ...

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今回は、妊娠初期の状況についてまとめていきたいと思います。

 

らみ
この記事では、妊娠初期の私の状況をCAOD(作業機能障害の種類と評価)で評価した結果を振り返ります。

 

本記事はシリーズ第3回です。

 

当時の状況【妊娠初期】

【妊娠2ヶ月】

作業療法部門の上司に妊娠を報告。業務中の身体的負担を減らすため、介助量の少ないクライエントを担当させてもらう。その結果、受け持ち人数が増える。

数週後、無理がたたったのか出血あり。産婦人科にて切迫流産の診断を受ける。つわりもピークを迎える。母性健康管理指導事項連絡カードを職場に提出し、休職。

休職中はB市にて、ひとり臥床安静。つわりのため、ほぼ水とクラッカーしか摂ることができない。実家の家族が仕事の合間を縫っては家事をしに来てくれる。夫は土日も仕事があり、月に1度会えればよい方。

 

【妊娠4ヶ月】

つわりや出血は落ち着き、職場に復帰する予定だったものの、腰痛がひどくなり歩けなくなる。再度休職し、A市で夫と暮らすことに。

 

作業療法評価

前回(妊娠1か月前)同様、COPMとCAODでの自己評価を行いました(妊娠3ヶ月時点)。

COPM ※()は前回比

作業 重要度 遂行度 満足度
夫と過ごす 10 2(-5) 1(-4)
質の高い作業療法の提供 10 1(-7) 1(-3)
作業療法関係のTwitter投稿 1(-7) 1(-6)
バランスのよい食事を作る 1(-2) 1(-2)
楽器演奏 1(-1) 1(±0)
カラオケ 1(-4) 1(-4)
マンガ・小説をかく 1(±0) 1(±0)

 

CAOD ※()は前回比

素点のみで、簡潔に書きます。

  1. 作業不均衡:24(±0) / 28点
  2. 作業剥奪:20(+8) / 21点
  3. 作業疎外:14(+1) / 21点
  4. 作業周縁化:31(+3) / 42点

 計 89 (+12)/ 112点 

 

考察&まとめ

前回の記事では、妊娠前の私はすでに高作業機能障害の状態にあり、健康的な生活が送れていなかったことが分かりました。

元々の生活が整っていなかった上、妊娠により体調が急激に悪化してしまったため、COPM遂行度の平均は1.14点へ急落してしまいます。

COPMの遂行度が1点というのは、自分の望む作業が全くとして上手く行えていないということです。

唯一遂行度が2点であった「夫と過ごす」という作業も、完全に受動的なもの。夫が会いに来てくれるタイミングも自分でコントロールできる訳ではなかったため、到底満足のいく状態ではありませんでした。

言葉どおり、命を繋ぐことで精一杯な状況でした。

そして、CAODの点数も前回より12点高くなり、私は、

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